社長ブログ
床の間のある和室
2019.11.27
リフォームが終わった私の家ですが、床の間とその和室
はほぼそのままにして残しています。
床の間の壁は書院の障子になっていましたが、耐力壁に
替わってはいます。
このような和室のある家はほとんどすべてと言っていい
くらい2階が載っている角の部分に壁がありません。
簡易な構造計算をしていてもこの部分に壁を造るだけで
耐震の数値、バランスは一気に良くなります。
しかしながら、書院を壊すことはほとんどの人がためら
います。
せっかく造ったものですから、気持ちはわかります。
また床の間としても書院があってこそとも思います。
耐力壁の壁は別として、大規模なリフォームをする人でも
やはり床の間、違い棚、仏間(仏壇があるかないかに関わ
らず)手を付けません。
私も残しておく方に賛成します。
仏間の下の部分を見ると板の隙間からか何かがはみ出ています。
何かと思えば断熱材でした。
私の家は寒かったので床下から吹き付けの断熱材を施工しても
らいました。
ウレタン系の断熱材です。
施工後、気泡を含んで膨張する性質があります。
それがはみ出てきたようです。
それだけ隙間があったということでもあります。
最近、健やか畳といってスタイロの断熱材を基材にした畳が増え
ました。
しかし、私の家は藁床の畳にしています。
やはり、柔らかくて温かみがあるように感じます。
畳屋さんが言うには「ダニがわく可能性はありますよ」
天然ものですから当たり前なのですが、今の時代そういったことは
伝えておかないとクレームになるのかもしれません。
月曜、火曜と二日間、エアパスグループのブロック会で愛知県に
ある工務店さんのところに行ってきました。
そこで見学させてもらった現場です。
リフォームではありません。
新築の家です。
古材をふんだんに使っています。
黒く光った梁は古民家でよく見かけますが、ここまで黒くはありません。
バーナーで焼いた上に塗装を施しているそうです。
まなり複雑に組み上げられています。
施工する大工さんは大変だったことでしょう。
インパクトがあって圧倒されます。
いろんな家づくりがあります。
玄関とキッチン
2019.11.24
リフォームする前は玄関は入母屋でした。
入母屋は屋根の形としては立派なのですが、複雑な形に
なって雨漏れが起きやすいです。
そこで普通の片流れの屋根の下に庇を設けました。
以前はきつい雨が降ると玄関建具(今と同じ木製でした)
が吹きぶりに当てられていました。
それで庇はかなり深くしています。
雨の時も助かりますし、今は自転車を置いています。
アイランドキッチンです。
高さが90㎝、天板の奥行きは105㎝あります。
高さは一般的に85㎝ですが、ビルトインのコンロの加減で
90㎝になっています。
私でも少し高く感じます。
天板が広いのはゆったりしていいのですが、写真の壁付の
コンセントはこちらからは遠くて手が届きにくいです。
また天板を拭くときも反対側に回らないと全体を拭くこと
ができません。
いい面もあれば不便な面もあります。
壁のタイルは岐阜の美濃まで行って探してきたタイルで
表面が平滑ではないので目地のセメントが詰めにくいの
で目地なしにしましたが、結果的に仕上がりがきれいで
よかったです。
LDKを部屋の端から写した写真です。
手前の独立した柱までが前は6畳の和室でした。
6帖・8帖の続き間だったのですが、6帖の方を縁側と一緒に
リビングに取り込みました。
そして向こうの柱までが以前のリビングでした。
独立したリビングです。
そしてその向こうがダイニングキッチンと4帖半の和室でした。
子供が幼かったころはその和室にベビーベッドを置いたりして
活用していましたが育ってしまうとだんだん物置状態へと変わ
ってしまいました。
そこですべてを一体にしてLDKにしたのでかなり広いLDKです。
サッシを取り替えたり、外張りの断熱をしたのですが吹抜けまで
造ったので暖房の面ではやや不安でしたが、今のところ薪ストー
ブで割と快適に暮らしています。
家族の形態が変わると暮らし方も変化します。
前のまま何とか工夫をして暮らすことも可能でしたが、できるなら
少しでも快適に暮らせたほうがいいです。
昔は「家は3軒建てないと本当に自分に合った家は造れない」と言
われたこともありますが、とてもそこまでできません。
1回のリフォームで何とか自分に合った暮らしができればそれで充分
です。
生活してみて
2019.11.23
私の家の洗面所です。
漆の職人さんにお願いしてカウンターを黒漆で仕上げて
もらっています。
普段は文化財や寺社の仕事を主のしている職人さんで個人
宅から依頼されるということは珍しかったようで大変喜ん
でくださいました。
完成した折も手土産をもって見学に来ていただきました。
下地の木はきれいな桧の板ですが、黒い鏡のような仕上げ
になっています。
ただ、隣に脱衣所兼洗面があるのでこの空間は今はほぼ観賞用
になっています。
何度か手を洗ったことがある程度です。
2面の壁に鏡を付けたのですが、いきなり空間が広がったように
感じます。
こちらはトイレのカウンターですが、ケヤキの板に拭き漆という
仕上をしてもらっています。
木目がきれいに見えています。
普段の生活ではトイレは毎日のように使いますが、洗面は前述の
ような状態です。
あまり活用しないところに高価なものが使われているわけですが、
旧家の立派な家、特に農業をされている家では立派な玄関があるに
もかかわらず、正面玄関から出入りすることは少なくほとんど勝手
口や裏口から出入りしておられることがよくあります。
また、床の間のある和室などもそうです。
一番お金のかかっているところが、めったに使われることがないと
いうのが実情です。
現代では床の間のある和室などはあまり造る人はいません。
玄関は当然、毎日使います。
勝手口から出入りしている人などいません。
その点では昔の家というのは不思議な家ですね。
ふと、我が家の洗面所も同じようなものかもと思いました。
そういえば昔の家は、床の間の落とし掛けの裏側は壁(左官)の仕上
げをしないでお引き渡しをすることがありました。
家はすべて完全に造ってしまうとそこで終わってしまう、というので
わかりにくいところで仕事を残したのですが、今ではそんなことをす
ると手直し(クレーム)になってしまいます。
北東の角にある部屋の出窓です。
なかなかいい眺めです。
市内ではどこの窓を見ても住宅や道路ばかりかもしれませんが、
山や池が見えるというのは田舎ならではです。
北の方を見ると法輪寺の五重塔が見えます。
生活してみて
2019.11.21
当社では引き戸を多用しています。
ドアはあまり使っていません。
開けっ放しにしていても邪魔にならず途中で止めて
おくこともできます。
昔からの日本人の生活にあっているように思います。
この引き戸ですが、吊り戸と言って敷居はありません。
金具で上から吊り下げた状態の引き戸です。
敷居がないので床がそのまま続いています。
掃除しやすく、躓いたりすることもありません。
しかし、使ってみると敷居がないのでやや不安定で頼
りない感じがします。
リビングに独立している柱です。
ご存知のように柱にはこのような背割りという切れ目
が入っています。
乾燥して縮んでもほかの面にひび割れが入らないよう
にするための加工です。
ですから乾燥すればこの隙間は大きくなります。
化粧柱と言っても無垢材の場合は一面にはどうしても
この背割りが入ります。
この柱は背割りに埋木をしてあります。
4面ともはっきり見えるのでこのような細工がしてあります。
背割りがやや開くくらいかなりきつく埋木をしてあります。
ところが先日、ほかの家で同じような細工をしておいたです
が、思ったよりも乾燥収縮がきつかったのか、1mmくらいの
隙間ができていました。
やはり天然物は乾燥するとどうなるかわからないものです。
内窓の効果
2019.11.18
前回は既存のサッシの上からカーバーする方法のサッシを
紹介しましたが、これは内窓と言われるものです。
メーカーさんの名前でいうとインプラス、プラマードです。
今付いているサッシをそのままの残して内側に新しく樹脂製
のサッシを取り付けます。
この部屋は和室なので障子調の内窓にしています。
枠が樹脂製でガラスはシングルガラスとペアガラスがあります。
和室の場合は内障子の代わりという感じで取り付けできますが、
普通の洋室ではガラス戸が2重になります。
「2回の開閉が面倒」という人もいますが、これが一番断熱性、
遮音性に優れているように感じます。
サッシとサッシの間の空気層が大きいからだと思います。
これは新設した一般的な樹脂複合サッシです。
サッシをペアガラスに変えたり内窓を付けたりすると
遮音性は高まります。
雨の音が聞こえなくなりました。
階段はオープン階段にしています。
開放的な感じになります。
電気のスタンドを置くつもりです。
他のものでもいいですが、埃は落ちます。
階段下は収納にすることが多いですが、オープンにすると
少しゆったりします。
2階の踊り場にある階段手摺です。
細くして開放的にしましたが、小さなお子さんがいる家では
転落の危険があります。